胸郭出口症候群とは?
作成日:2022年4月18日
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胸郭出口症候群とは、腕や手にしびれや痛みを感じたり、力が入りにくくなったりする神経の病気です。
なで肩の女性や重労働者に多く、悪化すると日常生活に支障をきたすこともあります。
このページでは、胸郭出口症候群の原因や治療法などについて解説します。
目次
胸郭出口症候群の病態や原因とは?
腕の血管や、知覚・運動を司る神経の束は脳から首、胸を通って腕に走行しています。
これらが通る鎖骨と第一肋骨の間にある狭い隙間を胸郭出口といいます。
胸郭出口症候群の発症にはもともと胸郭出口の間を通る神経、血管の通路が狭いという身体的素因や、睡眠不足、ストレス、原因となる動作が繰り返されたことで神経が圧迫される外的要因などが関与していると考えられています。
胸郭出口症候群の原因となる動作には、ドライヤーやつり革につかまるなどの手を高く上げる動作、姿勢の不良、無理な腕や肩の筋トレ、野球やバドミントン、バスケットボールなどの手を高く挙げて行うスポーツなどがあります。
また、頚肋(けいろく)という肋骨の遺残物があると神経や動脈が圧迫されて、胸郭出口症候群を発症しやすくなります。
頚肋とは、胎児のときに存在し成長とともに消失するはずの肋骨が残っているものです。
神経や血管が圧迫されている部位によって斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群などと呼ばれますが、総称して胸郭出口症候群といいます。
発症すると、肩こりや首~腕にしびれや痛みが症状としてあらわれます。
これらの神経症状が持続すると筋力が低下し、握力の低下や細かい動作がしにくくなるなどの運動所麻痺の症状がみられることがあります。
また、血管が圧迫されていると、血行が悪くなり皮膚の色の変色(白色や青紫色)や、痛み、感覚障害がみられることがあります。
胸郭出口症候群は思春期後期~青年期のアスリートや、20~30代の女性、40~50代の重労働者に多いと言われています。
胸郭出口症候群の症状
・指先~腕のしびれ
・手や腕に力が入りにくい
・手や腕に熱さや冷たさを感じる
・首や肩回り、腕周りに痛みを感じる
・肩こり
・手、腕のむくみ
・手の変色(蒼白、青紫色)
・頭痛
・吐き気
など
胸郭出口症候群のタイプ
症状の原因は以下のような型に分かれています。
・圧迫型
胸郭出口で神経や血管が圧迫されることで症状がみられる型です。
電気工事など手を挙げて行う作業が多い仕事や野球などスポーツをしている方に多いという特徴があります。
・牽引型
なで肩、猫背などの姿勢不良が原因で神経が牽引されることで症状がみられる型です。
この型では、手を下げていてもしびれや重だるさを感じることがあります。
・混合型
圧迫型と牽引型が混合した状態で、胸郭出口症候群の7割以上の患者がこの型だと言われています。
胸郭出口症候群のチェック方法とは?
胸郭出口症候群のチェック方法をご紹介します。
痛みが強い場合は無理せず、中断しましょう。あくまでも簡易的なチェック方法であるため、胸郭出口症候群を確定するものではありません。
気になる症状がある場合は、整形外科の受診をおすすめします。
・アドソンテスト
(1)痛みがある方向に顔を向け、首を反る。
(2)深呼吸をして、手首の脈の減弱、指先の冷感、しびれがないか確認する。
・ルーステスト
(1)肘を90度に曲げ、肩の高さまで上げる。
(2)肘、胸を大きく開く。
(3)その状態のまま手を握る、開く(グーパー)動作を3分間繰り返す。
胸郭出口症候群の疑いがある場合は、指先がしびれたり、腕が重だるくなったりなどの症状がみられ、手を握って開く動作を繰り返し行うことができなくなります。
胸郭出口症候群の治療法とは?
胸郭出口症候群の治療には理学療法(リハビリテーション)、薬物療法、手術などがあります。
理学療法と運動機能の維持や改善をするためにストレッチや筋力トレーニングなどをする治療法のことです。
症状が軽い場合には、首や肩の筋肉のストレッチ、筋力トレーニングが行われることがあります。理学療法を行う期間に個人差はありますが、およそ6割の患者に症状の軽減がみられます。
理学療法に加え、症状を緩和する目的に鎮痛剤や血流改善剤、ビタミンB1の投与など薬物治療を併用することもあります。
手の筋肉が萎縮していたり、症状が強く日常生活に支障をきたしていたりする場合や、再発を繰り返す方、早期にスポーツへの復帰を望む方などには手術が検討されます。
頚肋がある場合は、鎖骨の上からメスを入れて頚肋を切除します。
頚肋がない場合は、神経や血管が圧迫されている部位によって手術の方法が異なります。
胸郭出口症候群を予防する方法とは?
・肩こりや腕のだるさを感じたら休養をとる。
無理をせず、疲労をためこまないようにしましょう。肩こりが辛い時にはストレッチが効果的です。
<肩こりを解消するストレッチ>
(1)四つん這いになり、手は肩幅に開く。
(2)右手と左手の角度が90度(右手が縦、左手指先が左を向く位置)に左手を置く。
(3)左側の足を後方へ伸ばす。
(4)手で床を押しながらお尻を後方に引く。※頭は下げない。
(5)3秒間キープする。
(6)10~20回を3セット行う。
(7)反対側も同様に行う。
・良好な姿勢を保つ。
猫背など姿勢の悪さが胸郭出口症候群を誘発することがあるため、良好な姿勢を保つことが大切です。
姿勢の保持が難しい場合は、装具を使用することもあります。胸郭出口症候群の症状がすでにみられている場合には、背筋を伸ばそうと無理やり胸を張ることでさらに神経が胸の筋肉に圧迫されてしまい、症状が悪化することがあります。
そのため、背中側の筋肉を鍛えることと、前側の筋肉をゆるめて伸ばすことが必要になります。
<姿勢を改善するストレッチ>
(1)左向きに寝て、股関節と膝を曲げる。
(2)両腕を胸の前に伸ばし、手の平を合わせる。
(3)下半身を左に向けたまま、右手で左腕をなぞりながら大きく胸を開く。
(4)10~20回を3セット行う。
(5)反対側も同様に行う。
・規則正しい生活を送る。
発症には睡眠不足やストレスが関係していると言われており、規則正しい生活を送ることが大切です。
・重い物を持たないようにする。
腕が引っ張られると症状が悪化するため、可能な限り重い物を持ち上げるような運動や労働は避けます。
荷物を運ぶ時は、キャリーバッグや左右の手で交互に持つなど肩に負担をかけないようにしましょう。
・手を上に挙げた状態での作業を避ける。
洗濯物を干す、つり革を持つなど、腕や肩甲骨に負担をかけないよう気を付けましょう。
・身体を温める。
入浴など身体を温めることで血液の循環が促され、筋肉の疲労回復や血流の低下を貝絵全できます。
ホットタオルやカイロを首~肩の周囲に当てることでも同様の効果があります。
まとめ
胸郭出口症候群は首~腕の神経・血管が圧迫されることで起こる病気です。
もともとの身体的素因のほか、日常的に首周りに負担がかかっていると発症のリスクが高まるため、症状を悪化させる動作をとらないよう注意する必要があります。
健康の維持・増進には、毎日の食事が大切です。
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