前立腺肥大症とは?50代以上の男性の5人に1人が発症!?
作成日:2022年4月18日
こんにちは!宅食ライフのコラム担当です!
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前立腺肥大症とは、前立腺が肥大して排尿に関わるトラブルを引き起こす病気です。
前立腺肥大症は放置すると徐々に肥大が進み、日常生活に支障をきたすほど排尿障害が悪化してしまうこともあります。
このページでは、前立腺肥大症の治療法や日常生活の注意点などについて解説します。
目次
前立腺肥大症とは?
前立腺は男性にしかなく、生殖のために必要な臓器です。
前立腺液という精液の一部を作り、精子に栄養を与えたり、精子を保護したりする働きのほか、排尿にも関わっています。
前立腺は直腸と恥骨の間にあり、膀胱のすぐ下で尿道を取り囲むように位置しています。
前立腺肥大症は50歳を過ぎると急増する病気で、50歳以上の5人に1人が前立腺肥大症であると推定されています。
原因ははっきりと解明されていませんが、加齢とともに男性ホルモンの分泌が減少し、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れることが主な原因と考えられています。
通常の前立腺の大きさはクルミ程度ですが、肥大すると鶏の卵程まで大きくなります。
前立腺肥大症の具体的な症状には、夜に何度もトイレに起きる夜間排尿や、尿の出が悪くなる排尿遅延、尿の勢いの低下、残尿感などの排尿障害があげられます。
就寝中にトイレの回数が増えると睡眠の質の低下だけでなく、高齢者の場合は夜中にトイレに行く時に転倒する危険が高くなります。
転倒は骨折を招き、介護が必要となり生活の質を低下させる原因にもなります。
前立腺肥大症の進行は緩徐であり、初期は頻尿、その後残尿期、尿が1滴も出なくなる尿閉期へと悪化していきます。
また、尿路感染症や尿路結石、尿路上皮癌などの合併症を起こすこともあります。
さらに、前立腺肥大症では排尿時に膀胱に無理な力が加わるため、長時間続くと膀胱が変形し、腎臓で作られた尿が、膀胱へと流れずに腎臓内に残ることで腎不全を引き起こすことがあります。
膀胱や腎臓の機能は一度失われると治療が難しいため、症状がある場合は早期に泌尿器科を受診しましょう。
前立腺肥大症の診断方法
前立腺肥大症の診断には、まず国際前立腺症状スコアというチェックシートを活用し、問診の内容を点数化して患者さんがどんな症状で困っているかを確認します。
また、ほかの病気との区別や、重症度を判別するために様々な検査を行います。
代表的な検査には、尿検査や尿流測定、残尿測定、直腸診、採血(がんの有無を調べるPSA検査)などがあります。
必要な場合には超音波検査、膀胱・尿道内視鏡検査、レントゲン検査などの精密検査が行われたり、排尿日誌の記録を求められたりすることもあります。
排尿日誌は、排尿した時刻と排尿量を自分で記録するものです。
排尿日誌を継続することで、自分の排尿の傾向が分かりやすくなるため、受診時にも役立ちます。
国際前立腺症状スコア
1か月の間に以下のことが5回以上ありましたか?
・排尿後に残尿感があった。
・排尿後2時間以内に再びトイレに行った。
・排尿中に尿が何度も途切れた。
・尿意を我慢するのが難しかった。
・尿の勢いが弱かった。
・排尿のためにお腹に力を入れる必要があった。
・就寝中に尿意を感じ、何度もトイレに行った。
前立腺肥大症の治療法
前立腺肥大症の治療の第一選択は、薬物療法です。
排尿障害がある場合には、前立腺や尿道の筋肉の緊張を緩める薬や、男性ホルモンの影響を抑える薬、膀胱の緊張を和らげる薬、漢方などを使います。
薬の効果は、症状が軽いうちほど高いと言われていますが、薬物療法を行っても十分な改善が得られない場合には手術が必要となることもあります。
手術には、内視鏡を挿入して肥大した前立腺の組織を電気メスで切除する内視鏡手術や、内視鏡の先端からレーザー光線を照射して肥大した組織を凝固・壊死させるレーザー治療があり、前立腺がかなり肥大している場合には全て切除する開腹手術が検討されます。
薬物療法、手術でも効果が薄い場合には、自分でカテーテルを尿道に挿入して排尿する自己導尿での治療が行われることもあります。
膀胱内は無菌状態であり、尿道感染症など合併症を予防するために清潔に行えるよう手技を覚える必要があります。
自己導尿が困難な場合には、尿道カテーテルを持続的に留置することもあります。
日常生活で注意すること
・処方された薬以外を内服する時は医師または薬剤師に確認する。
風邪薬や胃腸薬などに含まれる成分には前立腺肥大症の症状を悪化させるものがあります。
自己判断で薬を飲まず、既往に前立腺肥大症があることを医師や薬剤師に伝えましょう。
・お腹を締め付ける服装は避ける。
衣服や下着によってお腹が締め付けられると常に腹圧がかかった状態となるため頻尿を招きやすくなります。
ベルトもゆるめに締めるようにしましょう。
・下腹部を冷やさない。
冷えは体温を上げようとする自律神経の働きで膀胱の収縮を促すため尿意を催しやすくします。
暖かい服装をして身体を冷やさないようにしましょう。寒い時は下腹部にカイロを貼るのも効果的です。
・長時間の座位は避ける。
長時間座り続けると下半身に血液がうっ滞し、前立腺もうっ血します。適度に身体を動かすようにしましょう。
・尿意を催す食品は避ける
唐辛子やわさびなどの香辛料やレモン、グレープフルーツ、酢の物といった酸味の強い食品は膀胱の粘膜に刺激を与えます。
また、チーズやチョコレートに含まれるチラミン、納豆に含まれるチロシン、うま味調味料に含まれるグルタミン酸なども膀胱を刺激して尿意を催すことがあります。
しかしながら、尿意を催すかどうかは食べ物によって個人差があります。
摂取したあとに尿意を感じるようであれば、控えるようにしましょう。実際に食べてみて問題なければ控える必要はありません。
・塩辛い味付けは避ける。
塩気が強い食品は喉が渇くため水分の摂取量が過剰となります。
水分を摂りすぎると当然トイレに行く回数も増えるため、食事は薄味にして水分を飲みすぎないようにしましょう。
だからといって水分を控えすぎてもいけません。身体にとって必要な水分量が不足すると尿の成分が濃縮されて膀胱を刺激するため、尿意を催しやすくなります。
特別な水分制限が無い場合には1日1,5~2L程度を目安としてこまめに水分を摂るようにしましょう。
・カフェイン入りの飲み物は避ける。
カフェインには利尿作用があります。頻尿気味の人は、カフェインが多く含まれるお茶やコーヒー、エナジードリンクなどは控えるようにしましょう。
・飲酒をしない。
アルコールにも利尿作用があります。
また、お酒を飲むと喉が渇くため飲酒量が増え、尿量が増加します。
寝る前にお酒を飲むことは夜間頻尿の原因にもなるため、飲酒は控えるようにしましょう。
まとめ
前立腺は男性にしかない臓器であり、50歳以上の中高年層になると肥大する傾向が顕著になります。
前立腺が肥大すると、排尿障害や重篤な合併症が起こる危険もあります。前立腺肥大症を発症する原因は未だ解明されていませんが、肥満、高血圧、脂質異常などの生活習慣病が関係していると言われています。
生活習慣病は日本人の死因のトップを占める病気の原因にもなります。
生活習慣病や様々な病気を予防するには、栄養バランスの良い食事を3食規則正しく食べることが大切です。
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