高血圧の人は特に注意!?冬の入浴に起こりやすいヒートショックとは?
作成日:2021年12月28日
こんにちは!宅食ライフのコラム担当です!
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ヒートショックとは気温の変化によって血圧が上下し、心疾患や脳卒中などが起こることをいい、冬場に多発します。
特に65歳以上の高齢者や高血圧や肥満などの人が影響を受けやすく、対策が必要です。このページではヒートショックの原因や予防方法などについて解説します。
目次
ヒートショックとは?
ヒートショックとは急な温度変化によって血圧が急上昇し、脳卒中や心筋梗塞などが起こることをいいます。
温かいところから寒いところに移動したときに血圧が上がるのは、体温を逃がさないようにするための生理的変化です。
しかし、高齢者や動脈硬化を起こしやすい疾患が基盤にある方などはヒートショックを起こしやすくなります。
ヒートショックは11月~2月に多く、浴室や脱衣所の気温が下がることや、長風呂になりやすいことがリスクを高める要因となります。
ヒートショックで亡くなる方の多くは65歳以上の高齢者であり、浴室周りの温度管理や入浴の仕方などに十分な対策が必要です。
あなたのヒートショック危険度は?
以下の項目にいくつ当てはまるかセルフチェックをしてみましょう。
□ メタボリックシンドローム、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症、心臓・肺に持病がある。
□ 自宅の浴室に暖房設備がない。
□ 自宅の脱衣室に暖房設備がない。
□ 一番風呂に入ることが多い。
□ 風呂の温度は42℃以上の熱めが好きだ。
□ 飲酒後に入浴することがある。
□ 浴槽に入る前のかけ湯をしない、または簡単に済ませることがある。
□ シャワーやかけ湯は肩や体の中心からかける。
□ 入浴前に水やお茶など水分をとらない。
□ 1人暮らし、または入浴前に家族に声をかけずに入る。
これらの項目はヒートショックを起こしやすい人、もしくは習慣です。
5つ以上当てはまった場合はヒートショックを起こすリスクが高いヒートショック予備軍の可能性があります。
ヒートショックを予防する方法とは?
ヒートショック予備群に当てはまった場合でも、血圧の乱高下を招く習慣を改善すると、ヒートショックを予防することができます。
・脱衣室、浴室の温度に気を配り、居室との温度差を最小限にする。
一般的に脱衣所は居室よりも気温が低くなります。
温かい部屋から脱衣所に移動した時の温度変化はヒートショックを誘発する原因になるため、脱衣所に暖房器具を設置して気温の差をできるだけ少なくしましょう。
一番風呂は浴室が十分に温まっていないため、なるべく避け、浴槽の蓋を開けたままにして浴室の温度を上げてから入浴すると、血圧の変化を少なくすることができます。
浴室の床はマットやすのこを敷いておくと気温が下がりにくくなりますが、高齢者にとって小さな段差は転倒の要因となるため、設置が妥当かよく見極める必要があります。
・入浴前に血圧測定する。
血圧が高くても自覚症状がないこともあるため、入浴前は血圧を測定する習慣をつけましょう。
特に高齢者や高血圧など持病がある方は入浴前だけでなく起床後など普段から血圧を測定しておくことをおすすめします。
血圧の変化を知っておくことで体調の変化に気付きやすくなります。
・湯船に浸かる前にかけ湯をする。
手や足など心臓から遠い場所にかけ湯をして身体をお湯の温度に慣れさせてから、湯船に浸かるようにしましょう。
・お湯の温度は38~40℃にする。
お湯の温度が41℃以上になると浴室での事故が増えることが分かっています。お湯の温度は38~40℃とし、湯船に浸かるときは胸の高さまでとしましょう。
・長風呂をしない。
長風呂は心臓に負担がかかります。また、体温を上昇させてしまい、気付かないうちに熱中症になる可能性があるため、湯船に浸かる時間は10分以内にしましょう。
・日常的にこまめに水分をとる
高齢者では喉の渇きに気づきにくくなるため、水分が不足しやすくなります。
高血圧や糖尿病など動脈硬化を起こしやすい疾患が基盤にある方は、水分が不足すると血管がつまりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞などが起こるリスクが高まります。
そのため、入浴する前だけでなく、普段から1~2時間おきにお茶や水などで水分補給するようにしましょう。
・家族がいる時間に入浴する。
高齢者や高血圧や糖尿病などヒートショックを起こしやすい持病がある方は、家族がいる時間、起きている時間に入浴すると安全です。
また、入浴前に家族に声をかけておくことで、もしもの時の早期発見に繋がります。家族は異変を感じたらすぐに様子を見に行きましょう。
・食後は1時間以上経過してから入浴する。
食事後約20分程度から血液は消化のために胃腸に集まるため、血圧は低下します。
血圧が低下するとめまいや失神が起こりやすくなり、高齢者や糖尿病が持病にある方などは食後に血圧が低下しやすいと言われています。
そのため食後すぐに入浴してしまうと、血圧の変動がより大きくなりヒートショックをより引き起こしやすくなってしまいます。
・入浴前に飲酒をしない。
飲酒は一時的に血圧を下げる効果があるため、飲酒後に入浴するのは避けましょう。
・トイレではいきみすぎない。
ヒートショックは浴室や脱衣所だけでなく、トイレでも起こることがあります。
排便の際にいきみすぎると心臓への負担がかかってしまうため、便秘にならないよう対策をしましょう。便秘予防には食事に食物繊維を多く取り入れましょう。
食物繊維で生活習慣病の予防・改善
ヒートショックのリスクを高める要因に、高血圧や肥満、脂質異常、糖尿病などの生活習慣病があります。これらの改善には食事療法が大切です。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。
水溶性食物繊維は、腸の中でゲル状となり、栄養素の消化吸収を緩やかにし、血圧を上げる原因となるナトリウムや、脂質、糖などを吸着して体外へ排出する働きがあるため、生活習慣病の予防・改善効果が期待できます。
不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸収し、便のカサを増やすことで腸を刺激して排便を促します。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は生活習慣病の発症予防を目的とするのであれば一日に24g以上摂取することを目標とし、1:2のバランスで摂取することが理想と言われています。
<水溶性食物繊維含有量トップ10>
食品 | 可食部100gあたりの含有量(g) |
ゆできくらげ | 16.3 |
生おから | 11.5 |
グリーンピース | 7.7 |
納豆 | 6.7 |
ごぼう | 5.7 |
アボカド | 5.6 |
ブロッコリー | 5.1 |
枝豆 | 5.0 |
おくら | 5.0 |
生しいたけ | 4.6 |
※乾物は食物繊維が多いですが、1食あたりの使用量が少ないため割愛。
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ヒートショックのまとめ
ヒートショックは気温が下がる冬場に多くなるため、特に高齢者は注意が必要です。
ヒートショックを予防するためには、脱衣所や浴室を暖かくし、身体に負担の少ない入浴方法を心がけましょう。
また、肥満の方や高血圧、糖尿病を患っている方は食事にも気を配る必要があります。
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