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転倒に注意!高齢者が骨折しやすい部位や予防について

作成日:2021年12月28日

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転倒に注意!高齢者が骨折しやすい部位や予防について

骨折は高齢になる程発生頻度が上昇し、高齢者に多い骨折原因の第1位は転倒です。

特に冬場は路面が滑りやすくなるだけでなく、寒さで体が思うように動かなくなったり、厚着で動きにくくなったりすることなどから、転倒事故が増加する傾向があります。

このページでは、高齢者の骨折の好発部位や予防などについて解説します。

高齢者の転倒・骨折の原因は?

高齢者の転倒・転落事故による救急搬送者数は65~69歳の年代から、年代が上がるにつれて搬送者数と重症度が増加しています。

高齢になるほど転倒・骨折が多くなる原因は、加齢による運動能力や筋力の低下です。

また、年代が上がるとともに骨の密度が低下する骨粗しょう症を有する割合が増加し、60歳代ではおよそ3人に1人、70歳代では2人に1人が骨粗しょう症であると推定されています。

高齢者では骨折の治癒が遅いことや、治療に伴う安静で筋力が低下しやすいことなどから一度骨折してしまうと、元の生活ができるまで回復するのは難しくなります。

特に下肢の骨折は寝たきりとなるリスクが高く、骨折をきっかけに介護が必要となることもあります。

高齢者の骨折の好発部位とは?

・上腕骨近位端(肩)

転倒した際に肩周囲を直接ぶつけることで骨折しやすい部位です。骨折部のずれが大きくなければ装具などで固定して治療しますが、ずれが大きければ手術を行います。

・橈骨遠位端(手首)

転倒した際に手を着いてしまった時に生じる手首周囲の骨折です。骨折部のずれが大きくなければギプスで固定して治療をしますが、ずれが大きい場合は手術を行います。

・大腿骨近位部骨折(太腿の付け根)

太腿の外側にある突出した骨を大転子といい、転倒した際にぶつけると骨折しやすい部位です。

寝返りを打ったり、膝を立てたりする運動に使う骨であるため、骨折すると寝たきりに近い状態となることから、この骨折によって介護が必要となることが多いです。

そのため、元々寝たきりの状態ではない場合には基本的には手術が考慮されます。

・脊椎椎体骨折(背骨)

脊椎椎体骨折は圧迫骨折と呼ばれることもあります。

骨粗しょう症に起因して骨が脆くなることで起こりやすく、転倒だけでなく咳やくしゃみなどのちょっとした力が骨に加わるだけでも骨折が生じる部位です。

治療は症状や骨折の程度、携帯によって保存的治療や手術などが選択されます。

高齢者が転倒しやすい場所とは?

高齢者の転倒事故の約7割は自宅で起きています。その事故のうち、特に高齢者が転倒しやすい場所1位は居室・居間で約半数を占めています。

カーペットや敷居などのほんのわずかな段差でも躓いたという事例や、睡眠導入剤を内服中に夜間トイレに行く際にふらついたりベッドから転落したりして骨折する事例が多くあります。

2番目に多いのは階段です。階段は高齢者だけでなく子どもや働き盛りの世代であっても転びやすいため、対策が必要です。次いで台所、浴室と続きます。

台所はキッチンマットに躓いたり滑ったりする事例や、棚の上にある物を取ろうとして踏み台から足を踏み外して転倒する事例などがあります。

浴室は水で濡れて滑りやすかったり、入浴後にめまいがして転倒したりすることがあるため、高齢者が1人で入浴する場合には注意が必要です。

転倒による骨折を予防する方法とは?

高齢者の転倒は家庭内でも発生しています。転倒による骨折を予防するためには、生活環境の見直しと、丈夫な身体を作ることが必要となります。

【生活環境編】

・階段は一段一段慎重に上り下りし、夜間は常夜灯を設置する。
・玄関、階段、浴室など転倒しやすい場所には手すりの使用を検討する。
・ふすまや扉の低い段差は、蛍光テープで目立たせて段差へ注意を向きやすくする。または、段差解消スロープを設置する。
・家電の配置を工夫し、電気コードを露出させない。
・カーペットはめくれたり滑ったりしないように、カーペットテープを使用して固定する。
・厚手の靴下や、重ね履きは足の裏の感覚が鈍くなるため、注意が必要。また、靴下やスリッパは滑りにくいものを選ぶ。
・チラシや袋で滑ったり、物に躓いたりしてしまわないよう、生活空間は整理整頓する。
・浴室は、石鹼やシャンプーなどが床に残っていると滑りやすくなるため、残らないようによく流して乾かす。
・吊り棚の物を摂る時に踏み台から転落しやすいため、よく使うものは手の届きやすい場所に置く。
・庭の手入れは一人での作業は避け、作業する前に周囲に声をかけておく。
・雨や雪の日は床や道路が濡れて滑りやすくなっているため、滑りにくい靴を履いて注意して歩く。

【丈夫な身体作り編】

骨は、運動をして負荷をかけられることでより丈夫になります。

骨に刺激が加わることで、新しい骨を作る細胞が活性化するとともに、骨の吸収を促す細胞の働きを抑えることができるからです。

さらに、筋力の低下を防ぎ、身体をしっかり支えてふらつきが少なくなることで、転倒予防に繋がります。

・日頃から運動を行い、筋力の低下を防ぐ。高齢者にはウォーキングがおすすめ。

<転倒予防に効果的な足首の運動>

足首を動かす働きをするふくらはぎの前後にある筋肉を簡単に鍛える運動です。
(1)椅子に座り、かかとを床につけたまま両足のつま先を上げる。
(2)つま先を下ろして、床につけた状態でかかとを上げる。
(3)20回繰り返す。

・カルシウムの吸収を促進するビタミンDの生成を促すため、日光を浴びる。
・筋肉を作るために必要であるたんぱく質が豊富な肉か魚を1日2品、卵か豆腐を1日1品摂取する。
・カルシウムを多く含む食品を1日に2品以上摂取する。

カルシウムを多く含む食品(100gあたり)

食品 カルシウム含有量(mg)
干しえび 7,100
にぼし 2,200
乾燥ひじき 1,400
えんどう豆 1,300
パルメザンチーズ 1,300
ごま 1,200
桜えび 690
プロセスチーズ 630
いかなご 500
カマンベールチーズ 460
わかさぎ 450
ししゃも 350
さばの水煮缶 260
モロヘイヤ 260
大根の葉 220
ほっけの開き 160
小松菜 150

・ビタミンDを含む食品を週に2~3回摂取する。

ビタミンDは脂溶性ビタミンであり、油に溶けやすく、水に溶けにくい性質を持ちます。そのため、炒め物や揚げ物などの油を使う料理にすると、より効率的にビタミンDを摂取することができます。

ビタミンDを多く含む食品(100gあたり)

食品 ビタミンD含有量(μg)
乾燥きくらげ 440
あんこうの肝 110
いわしのみりん干し 53
身欠きにしん 50
すじこ 47
しらす干し 46
いくら 44
紅鮭 33
いかなご 21
うなぎの蒲焼き 19
にぼし 18
数の子 17
さんま 16
さば 11

まとめ

骨折・転倒は高齢者が要介護状態となってしまう原因の1つです。

転倒による骨折を予防するためには生活環境を見直し、転びにくく怪我をしにくい身体を作りましょう。

そのためには、運動習慣を取り入れたり、日本人に不足しがちなたんぱく質とカルシウムを積極的に摂取したりすることが大切です。

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この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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