レム睡眠とノンレム睡眠とは?快眠の工夫
作成日:2022年6月20日
こんにちは!宅食ライフのコラム担当です!
栄養バランスのよい食事をとりたい方へ、お弁当の無料試食はこちらから!
近年は、日中だけではなく夜間も気温が下がらない日も多くなっています。
夕方から翌朝までの最低気温が25℃以上になる夜は「熱帯夜」と呼ばれ、年々増加傾向にあります。
翌日に疲れを残さないために、熱帯夜でも快適に眠るための工夫をご紹介します。
眠りのメカニズム
眠りは脳や体の回復を図るために重要な役割があります。
眠りのメカニズムが適正に働くことで、活動している時間を快適で有意義に過ごすことができます。
睡眠と覚醒
人には睡眠と覚醒のリズムがあります。そのリズムを形成するのは、大きく分けて睡眠欲求と覚醒力の2つの要素です。
睡眠欲求は覚醒している時間が長いほど強くなり、覚醒している間に疲労が蓄積されることで生じます。
十分に眠ると睡眠欲求はいったん消失して覚醒します。
もうひとつは覚醒力で体内時計から発信され、1日の決まった時間に増大して睡眠欲求を上回って人が目覚めます。
いつもの就寝時刻の数時間前に最も覚醒力は強くなり、その後メラトニンというホルモンが分泌される頃に覚醒力は急速に低下します。
この睡眠と覚醒の調節には、体温や血圧、脈拍などの調整やホルモンの分泌など、体内のさまざまな機能がかかわっています。
レム睡眠とノンレム睡眠
睡眠には浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」があり、睡眠中に90~120分のサイクルで交互に繰り返されています。
レム睡眠は全身の筋肉は弛緩していて、脳は活発な状態で、記憶の整理や定着が行われていると考えられています。
夢をみているのもレム睡眠のときで、心拍数や呼吸数が増加して不規則になり、呼吸は浅くなります。
一方、ノンレム睡眠では脳は休息しています。
ノンレム睡眠の深さは3段階に分けられ、深くなるほど脳は休息している状態です。
通常は睡眠の前半に深いノンレム睡眠が多く、後半は浅いノンレム睡眠が増えていき、朝に向かって覚醒しやすいリズムが作られています。
夜中に何度も目が覚めてしまうとこのリズムが乱れ、すっきりと目覚めなかったり、日中に眠気が起こることがあります。
快眠の条件
人の体は体内時計に従って、眠りに向かって準備をしています。
深部体温を下げる
人は1日の中で体温のサイクルがあります。
深部体温は通常、起床してから11時間後くらいに最も高くなりその後は徐々に下がりながら、就寝時には深部体温を下げて眠る準備に入ります。
夏は暑さや湿度による不快感の他に、深部体温が下がりにくいことも、深い眠りに入れない原因のひとつです。
メラトニンの働き
メラトニンはホルモンの一種で、概日リズム(サーカディアンリズム)を調節する働きがあり、催眠作用があります。
メラトニンは目の網膜から入った光の刺激によって分泌が抑制されます。
日中は分泌量が抑制され夜間に分泌量が増加しますが、夜間であっても強い光を浴びるとメラトニンの分泌量は低下するため、体内時計が乱れる原因となることがあります。
夏の快眠対策
夏でも湯船に入る
寒い時期は湯船につかっても、夏はさっとシャワーを浴びて済ませる人も多いかもしれません。
快眠のためには就寝の1~2時間前に40℃くらいのぬるめのお風呂にゆっくりと使って体を温め、深部体温を上げておくことで交感神経が働きリラックスし、末梢血管が拡張して手足からの熱放散が促進されることで深部体温が下がり、眠りにつきやすくなります。
寝室の環境を整える
・室温と湿度
睡眠に適しているのは室温25~26℃、湿度50%くらいといわれます。
エアコンは高い室温を下げるときに最も強く稼働して電力を消費するため、自動運転で稼働しておく方が省エネといわれます。
扇風機やサーキュレーターを併用するのも、効率よく室温を下げることができます。
冷房や扇風機などは直接体に風が当たらないようにし、上手に使って調節しましょう。
・光と音
快眠のためには視覚と聴覚を休ませることが重要です。静かで適度な暗さの環境を作りましょう。
眠りやすい明るさは、真っ暗の方がいい人や明るい方がいい人など個人差もありますが、寝室の明るさが0.3ルクスのときに最も眠りが深く、30ルクスまではほぼ変わらないといわれており、30ルクス以上の明るさになると眠りが浅くなるとされています。
30ルクスは部屋の中のものがぼんやりと見える程度の明るさです。
光が直接目に入ると脳が覚醒してしまうので、間接照明や調光機能のついた照明を利用するとよいでしょう。
朝は自然に目が覚めることが理想的です。
日光には体内時計をリセットする働きがあるため、カーテンは遮光性の高いものよりも、ある程度外光が入る素材のものを選びましょう。
騒音は遮断し、心地の良い音楽を流すことは自然な入眠に効果があるといわれます。
人はリラックスしているときアルファ派という脳波が出ますアルファ派が出る環境は自然な眠りに適しているといわれます。
効果的な音は緩やかで単調なリズムで、川の流れる音や波の音、雨の音など、自然の中にある音は効果的といわれています。
・寝具
布団の中の温度や湿度を「寝床内気象」といいますが、室温に加えて寝床内気象を適切に整えることも大切です。
寝床内気象が温度33℃、湿度50%が理想的といわれています。
シーツやまくらカバーなどの素材によっても暑さの感じ方が異なります。
綿や麻などの天然の繊維は湿気を逃がし汗の吸収も良いので、寝具には適しています。
特に敷き布団は布団と体の接している面が大きいので湿気がこもって寝づらくなることがあります。
敷き布団が暑いと感じる場合には、でこぼこのある素材は体と接する面積が小さくなり、空気の通るすき間ができるので、暑さを軽減する効果が期待できます。
また接触冷感と呼ばれる、触れると冷たく感じる材質のシーツなども、暑さを紛らわして入眠を促す効果が期待できます。
快眠のための食事の摂り方
・朝食と夕食の摂り方
朝食を摂ることは体内時計をリセットして自律神経のバランスを整え、夜の快眠につながります。
夕食は就寝時間の3時間前までに済ませておくことが理想的です。
夕食の時間が遅くなってしまうときは夕方のうちに軽食を摂っておき、夕食は消化の良いものを選んで量は控えめにし、胃腸の負担を軽減して翌朝の朝食に影響しないようにしましょう。
・トリプトファンの摂取
メラトニンの原料は、脳内の神経伝達物質のひとつであるセロトニンという物質ですが、そのセロトニンの原料となるのがアミノ酸の一種であるトリプトファンです。
トリプトファンを摂取して14~16時間後に多くのメラトニンが生成されるため、朝食時にトリプトファンを摂取することで、夜にメラトニンの分泌が促進されるため快眠効果が期待できます。
トリプトファンを多く含む食材は、肉や魚、大豆や豆腐や納豆などの大豆製品、牛乳・乳製品、などに多く含まれています。
・グリシンの摂取
グリシンはアミノ酸の1種であり、体内でも作られている非必須アミノ酸です。
人の体の構成成分であり神経伝達物質のひとつとしても働くほか、グリシンには就寝時の深部体温を下げる効果があることがわかっています。
就寝前にグリシンを3g摂取すると、手足からの体内の熱放散を促進して深部体温を低下させるという実験結果があります。
グリシンはエビやホタテなどの魚介類に多く含まれており、サプリメントも商品化されています。
・ビタミンB6、ビタミンB12の摂取
ビタミンB6は神経伝達にかかわっており、ビタミンB12はメラトニンの分泌を調整する働きがあります。
ビタミンB6はサケ、サンマ、イワシ、マグロなどの魚類に多く含まれ、
シジミやアサリ、レバーなどに多く含まれています。
まとめ
睡眠には脳や体を回復する重要な役割があり、体内時計に従って、さまざまな機能がかかわっています。
近年は夜間でも気温が下がらない熱帯夜が増えていることで寝苦しく、睡眠の質が低下する可能性もあります。
快眠のために睡眠環境や生活習慣を見直して、夏を健康に過ごしましょう。
快眠のためには朝食を抜かないこともポイントであり、朝食でトリプトファンを含む食品を摂ることが有効といわれているので心がけてみましょう。
【宅食ライフ】のお弁当は管理栄養士が監修したメニューです。
栄養バランスが整っているので、どなたでも安心してお召し上がりいただけます。
65歳以上の方限定で、初回のみ一度に2食まで無料でご試食いただけます。
ぜひご利用ください。