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美しい爪のためのセルフネイルケア

作成日:2022年5月29日

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美しい爪のためのセルフネイルケア

健康で強い爪は、手や足の印象を美しく見せるだけではなく、指先の力や体重を支えて体のバランスをとるなど、日々の生活に欠かせない働きがあります。

健康で美しい爪のために、自分でできるケアを紹介します。

爪とは

爪は体の中でも比較的硬い部分のため、骨や歯に類似した組織と思われることがありますが、実際は皮膚の付属器官です。

爪の構造

爪は皮膚と同じく三層構造です。爪の周囲の組織はとても複雑な構造になっているため、主な部分について挙げます。

・爪甲(そうこう)

一般的に爪と呼ばれている部分です。爪の付け根部分の爪母(そうぼ)にあるケラチノサイトから作られており、主成分は硬ケラチンというタンパク質の一種です。

爪母で作られた爪甲は根元から押し出されるように、少しずつ先端に向かって伸びていきます。

爪の厚みは0.3~0.4㎜、爪甲の色はほぼ透明です。

・爪床(そうしょう)

爪甲の下にある皮下組織の一部です。爪床には毛細血管や神経が通っており、爪床の毛細血管の血液の色が透けて見えるため爪甲はピンク色に見えています。

爪甲は爪床に密着していますが完全に固定されていないため、容易にはがれる構造になっています。

・爪母(そうぼ)

爪甲を作り出す重要な部分ですが、外からは見えません。リンパ管や血管神経が存在し、爪母が傷つくと爪が変形することがあります。

・爪先(そうせん)

爪甲遊離縁(そうこうゆうりえん)とも呼ばれます。伸びた爪甲が爪床から離れて指先から飛び出した部分です。

爪床から離れることで水分が供給されなくなるため、乾燥して硬く白くなっています。

・黄線(おうせん)

爪床と爪先の境目にわずかに黄色味のある幅0.5~1.5㎜の帯状の部分で、爪甲が爪床から離れないようにしています。

・後爪郭(こうそうかく)

爪甲を根元で固定している皮膚の部分で、爪母を守る役割があります。

後爪郭に強い刺激や圧力が加わると爪母にまでダメージが届き、爪が傷ついたり変形して伸びることがあります。

・側爪郭(そくそうかく)、側爪甲縁(そくそうこうえん)

爪甲の両側の厚みのある皮膚の部分を側爪郭、その側面のきわにある溝の部分を側爪甲縁と呼びます。

・爪半月(そうはんげつ)

爪甲の根元にある半月形の乳白色の部分です。

できたばかりの新しい爪甲であるため水分含有量が多いためやわらかく、白っぽく見えます。

爪半月に強い力が加わると、爪が傷つき、変形することがあります。

・甘皮(あまかわ)

爪上皮(そうじょうひ)とも呼ばれます。後爪郭の皮膚から爪甲の表面に密着して伸びている角質層の一部です。

新しく生えてくる爪を保護し、異物や細菌の侵入を防ぐ働きがあります。

爪の役割

爪には指先を保護したり、指先の力を強くし、触感を鋭敏にする役割があります。

また足の爪には体を安定して支えてバランスをとり、歩くときに指先に力を入れるために必要です。

手も足も指先の骨は指の末端までは存在しないため、特に足の指では、骨のない指先の部分を爪が支えることで、足の指で地面をつかんだり、後ろに蹴り上げることができます。

足の爪先には体重の加重だけではなく、地面からの衝撃も加わり、大きな負担がかかっています。

美しい爪のためのセルフケア

爪が健康的に整っていると、それだけでも手がきれいに見えます。

表面が滑らかで適度な厚みがあり、つやのあるピンク色の爪を目指しましょう。

爪切りの種類

・テコ型爪切り

最も一般的な爪切りがテコ型爪切りです。テコの原理を利用して、上下の刃で爪を挟んで切る仕組みです。

安価で使い勝手がよく、切った爪の飛び散りを防ぐカバーがついていたり、やすりやストッパー、ルーペ付きなどの機能性を備えた商品もあります。

上下の刃の圧力で切るため爪に負担が大きく、二枚爪などの原因になることもあります。

・ニッパー型爪切り

医療機関やネイルサロンなどで主に使われています。圧力を逃がす構造で爪への負担が少なく、弱い力でも切ることができます。

足の爪のように硬くて厚い爪や、巻き爪などの変形した爪を切るのにも適しています。

・はさみ型爪切り

薄くやわらかい爪や、乳幼児の爪を切るのに適しています。少しずつ切ることで爪への負担が少なく、微調整しながら切ることができます。

爪の切り方

手の爪は1か月で3~4㎜、足の爪はその半分のスピードで伸びるといわれています。

長すぎても短すぎてもよくないので、爪の白い部分を1~2㎜残して、指先を横から見たときに爪と指の長さがだいたい同じになるように切るのが理想的です。

爪の形は、爪の幅は変えず、左右対称に角を少し丸めた「スクエアオフ」が爪にとって負担が少ないといわれます。

爪を切るときは、爪の中央部分を切ってから両サイドの角を丸めるような順で切りましょう。

爪切りの種類にかかわらず、一回で広範囲を切ろうとすると爪をつぶしてしまうため、少しずつ切るようにしましょう。

やすりをかける

爪切りで切った爪の断面はギザギザしているため、やすりで滑らかにすると二枚爪などのトラブルを防ぐことができます。

爪切りについているやすりは目が粗いことがあるので、爪やすりを用意するのが理想的です。

爪やすりの目の粗さは180~240グリットが一般的に使われていますが、爪が薄い人の場合は240より目の細かいものの方が適していることもあります。

爪の先端にやすりを45度に軽くあて、往復せず一方向にのみ動かしましょう。力を加えず横にスライドさせるのがポイントです。

爪のケア

・甘皮の処理

甘皮の部分にハンドクリームを塗ってから、38~40℃くらいのお湯に指先をつけて甘皮をふやかします。

ゆっくりとお湯につけて甘皮をしっかりとやわらかくしておきましょう。

綿棒を使って甘皮を押し上げ、濡らしたコットンやガーゼで拭きとります。

最後にもう一度ハンドクリームを塗っておきましょう。甘皮の処理は2週間に1度を目安に、やり過ぎないように注意しましょう。

・オイルマッサージ

爪専用のネイルオイルもいろいろな商品がありますが、ワセリンやベビーオイルなどの、ボディ用のオイルで代用することもできます。

より高い保湿効果や美容効果を期待する場合は、ネイルオイルを利用しましょう

。少量のオイルを甘皮に垂らし、反対の指で爪全体になじませます。

ささくれなどのトラブルが気になるときは、指先をラップで包んで5分ほどおくのも効果的です。

爪の両生え際には「井穴(せいけつ)」というツボがあります。指先をつまむようにマッサージすることで自律神経を整える効果も期待できます。

健康な爪に必要な栄養

・タンパク質

爪の主成分はケラチンというタンパク質です。食物から摂取したタンパク質は、体内の必要性の高い部分へ優先的に利用されます。

爪も人の生活にとって重要な働きがありますが、生命の維持に影響はないため、比較的優先順位が低いと考えられます。

十分なタンパク質が摂取されていないことで、爪が弱くなったり、爪トラブルが生じやすくなることがあります。

肉や魚、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品などの食品を積極的に摂るようにしましょう。

・ビタミンA

ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に維持するために欠かせないビタミンであり、ケラチンの形成にも必要です。また皮膚や爪の乾燥を防ぐ効果も期待できます。

ビタミンAは鶏や豚のレバーや緑黄色野菜に多く含まれています。油脂と一緒に調理することで吸収率が高まり効率よく摂取することができます。

・ビタミンE

ビタミンEは毛細血管の血行を促す働きがあり、指先まで血液が十分に届くことで爪の健康を維持する効果が期待できます。

ビタミンEはアーモンドやヘーゼルナッツ、ピーナッツなどのナッツや、モロヘイヤ、かぼちゃなどにも多く含まれています。

・亜鉛

亜鉛はタンパク質の合成や、皮膚の細胞分裂に欠かせないミネラルです。

亜鉛は牡蠣に非常に多く含まれますが、豚のレバーや牛肉、カシューナッツやアーモンドなどにも多く含まれます。

まとめ

爪は指先の骨が無い先端部分を保護したり、指先の力を強くするために重要な役割があります。

適切な形と長さに整えることで爪のトラブルを予防することができます。さらにオイルケアで美しい爪を目指しましょう。

爪は皮膚と同様にタンパク質でできており、健康で美しい爪のためには十分なタンパク質の摂取が欠かせません。

またタンパク質を体内で効率よく代謝するためには、ビタミンやミネラルも必要です。健康で美しい爪のためにもバランスの良いお食事をこころがけましょう。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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