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花粉症対策を早めに始めて快適な春をすごそう

作成日:2022年2月24日

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花粉症対策を早めに始めて快適な春をすごそう

快適な季節であるはずの春ですが、花粉症の人にはつらい季節の始まりです。

今や日本人の約4人に1人が発症し国民病ともいわれている花粉症ですが、症状を和らげるためのセルフケアについて紹介します。

花粉の原因となっている種類を知る

花粉症を引き起こす花粉は、日本に約60種類もあるといわれています。

地域や季節によっても飛散する花粉が異なるため、自分が何の花粉にアレルギーがあるのかを知っておくことで、効率よく対策をとることができます。

医療機関で血液検査を受けて調べることができますが、症状が強くなる時期によって花粉の種類をある程度予想することもできます。

<スギ花粉>

日本では花粉症の原因として最も多いのがスギ花粉です。

地域によって飛散時期は若干異なりますが、2~4月に飛散し、3月がピークとなります。

スギ花粉症の主な症状はくしゃみや鼻水、鼻づまりなどの鼻症状、目のかゆみ、集中力の低下、喉や皮膚のかゆみなどの症状があります。

<ヒノキ花粉>

ヒノキ花粉はスギ花粉と同じく広範囲に飛散し、地域によってはスギ花粉よりも多く飛散することもあります。

スギ花粉症のある人の7割はヒノキ花粉にもアレルギー反応を起こし、両方が重なる時期は症状が重くなることがあります。

飛散時期はスギ花粉よりやや遅れて3月~5月で、症状もスギ花粉と同様です。

<イネ科植物の花粉>

カモガヤ、ネズミホソムギ、ハルガヤなど一般的に雑草と呼ばれる植物で、特に多いのはカモガヤです。

日本全域に分布していて、地域によって飛散時期と飛散量は異なりますが、本州と九州では冬の最も寒い時期を除いてほぼ通年で飛散しているといえます。

樹木の花粉とは異なり風に乗って遠くまで飛ぶことはありませんが、歩道の脇や空き地、河川敷など身近に生息しています。

近づかなければ影響はありませんが、身長の低い小児では草丈と顔の位置が近くなることがあるため、症状が強く出ることがあります。

症状は鼻症状に加え、スギ花粉症よりも目のかゆみや充血など、アレルギー性結膜炎の症状が出やすい傾向があります。

<ブタクサ・ヨモギ・カナムグラ花粉>

飛散時期は8~10月で、夏から秋にかけての花粉症の主な原因となります。

鼻症状の他に目のかゆみが主な症状です。空き地や河川敷など身近に生息し花粉の飛散距離は短いですが、イネ科植物と同様の理由で小児では症状が強くなることがあります。

花粉症対策・生活

花粉症対策の生活の基本として、規則的な生活と十分な睡眠が重要といわれています。

日中に花粉を多く浴びてしまうと症状が強く出て睡眠を妨げ、悪循環を引き起こす可能性があります。

できるだけ花粉を浴びない、吸い込まない、家の中に持ち込まないように工夫しましょう。

花粉が多く飛ぶ日を把握する

スギ花粉は天気予報などで花粉の飛散開始日が発表されますが、スギ花粉の飛散開始日は「1平方センチあたりの花粉数が2日連続して1個以上になった初日」と定義されています。

実際には飛散開始日以前にも少量の花粉が飛んでいる可能性もあり、花粉の飛散が始まってから1週間~10日後に花粉の数が急激に増加するといわれています。

薬が必要な人の場合は、「花粉の飛散開始日または、それ以前に少しでも症状を感じた日」を目安に薬を飲み始めるのが効果的といわれています。

さらに一般的に花粉が飛びやすいとされている気象条件があるので花粉が多く飛ぶ日を把握して、外出の予定を調整したり、衣類などの対策を念入りにするようにしましょう。

・晴れて気温が高い日
・前日に雨が降った日
・気温の高い日が数日続いた後
・湿度が低く空気が乾燥している日
・強めの南風のあと、北風が吹く日

マスクを正しくつける

マスクを正しく着用することで吸い込む花粉を1/3~1/6の量に減らすことができるといわれています。

大切なことは顔とマスクの隙間をなくすようにすることなので、自分の顔にフィットするマスクを選びましょう。

近年の花粉用マスクは顔とマスクの隙間ができにくい形であったり、息がしやすいように工夫されている商品も販売されています。

目の症状が強い場合はメガネの使用も有効で、サイドカバーのある花粉症用のメガネやゴーグルの方が高い効果が期待できますが、通常のメガネでも使用しないときに比べて目に付着する花粉の量を約40%減らすことができます。

普段コンタクトレンズを使用している人も、アレルギー性結膜炎の症状を悪化させる可能性もあるため、花粉の時期はメガネを使用する方がよいといわれます。

寝室に花粉を持ち込まない

家の中に花粉がなければ、家の中は安全地帯といえます。

特に寝室に花粉が入り込み寝具に花粉が付着してしまうと、寝ている間にも症状が出て睡眠が阻害されてしまいます。

帰宅後は、入浴を済ませるまでは寝室に入らないようにしましょう。

家の中で人の動きがない時間には、室内の花粉の多くは床に落ちていくので、寝室の床をフローリングワイパーを使ってウエットシートで静かに拭きましょう。

畳やカーペットの場合は掃除機をかけますが、花粉が舞い上がるのを最小限にするために、除機はゆっくりと動かすようにしましょう。

花粉の時期は布団や寝具のカバーは外に干さないようにし、症状が強い場合は就寝前に、まくらや布団の顔に近い部分に粘着式クリーナーをかけておくのも有効です。

空気清浄機の活用

空気清浄機も室内の花粉を減少させる効果が期待できます。

空気清浄機の効果を発揮するために、いくつかのチェックポイントがあります。

花粉は室内の低い場所にたまりやすいため、空気清浄機は台などには乗せず、床に近い高さに置きましょう。

エアコンを使用する場合はエアコンと対角になる位置に置き、吸い込み口や吹き出し口の近くに障害となるものを置かないようにしましょう。

玄関の近くに置いておくと、出入りのときに外から入ってくる花粉や帰宅時に体についた花粉を払ったときなどに稼働し、花粉を室内に入れない効果が期待できます。

寝室に置く場合は、稼働音が静かなものを選ぶとよいでしょう。

使用頻度によっても異なりますが、空気清浄機のフィルターは取扱説明書の通りに清掃し、適時交換しましょう。

フィルターが汚れていると、花粉を除去する効果が低下する可能性があります

花粉症対策・食事

腸内環境を整えることは免疫機能を正常に保つ効果があり、花粉症対策にも有効だと考えられています。

乳酸菌

近年は乳酸菌のアレルギーに関する作用について研究が進み、乳酸菌が花粉症のアレルギー性鼻炎などの症状を緩和する働きがあることがわかってきています。

アレルギーに関与している免疫細胞のTh1細胞とTh2細胞は、両者のバランスを保つことで免疫反応をコントロールしていると考えられており、Th1細胞とTh2細胞のバランスが崩れてTh2型に偏るとアレルギー症状が発症します。

ある種の乳酸菌はTh1細胞を活性化することがわかっており、偏ったバランスを整える効果が期待されます。

しかし乳酸菌の効果には個人差があり、薬のような即効性のあるものではありません。

花粉症の季節に限らず、日常的に発酵食品を食べたり、乳酸菌を含む食品を定期的に摂ることをこころがけましょう。

花粉症などアレルギーへの効果が検証されている乳酸菌は、特定保健用食品や機能性表示食品としてサプリメントも商品化されているので、試してみるのもよいでしょう。

ビタミンD

花粉症が発生する要因のひとつには、腸の粘膜細胞の結合が緩んで隙間が大きくなることで、口や鼻から吸い込んだ花粉が腸壁から漏れ出てしまい、容易に体内に侵入することで過剰なアレルギー反応を引き起こすと考えられています。

ビタミンDは腸粘膜の結合状態を改善し、適切な免疫機能を保つ働きが期待されています。

ビタミンDは魚類やきのこ類に多く含まれています。

花粉症についてのまとめ

花粉症の原因となっている花粉の種類を知ることで、効率よく対策をとることができます。

花粉を浴びない、吸い込まないようにすることが最も大切で、家の中、特に寝室に花粉があると睡眠を妨げる可能性があるため注意が必要です。

近年の研究では乳酸菌やビタミンDは花粉症の症状を緩和する可能性があると考えられており、花粉の季節にかかわらず積極的に摂りたい栄養素です。

花粉症などアレルギー症状を緩和するためにも、栄養バランスの良いお食事が欠かせません。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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