冬に流行する感染性胃腸炎の原因や対策
作成日:2021年12月28日
こんにちは!宅食ライフのコラム担当です!
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夏は細菌による食中毒、冬はウイルスによる食中毒、と食中毒は1年を通して警戒が必要です。
特に、11月~2月にかけては、ノロウイルスによる食中毒が多発しています。このページでは、冬に発生する食中毒や予防について解説します。
目次
冬に流行する食中毒とは?
気温が高くなると細菌が増殖しやすい環境になるため、夏の食中毒の原因は細菌が多く、気温が低くなるとウイルスが原因の食中毒が多くなります。
ウイルスは、細菌と違って低温や乾燥した環境の中で長く生存するためです。食中毒を起こす原因となるウイルスの中で最も多いのはノロウイルスです。
ノロウイルスは感染力が強く、時に集団発生を起こします。原因は牡蛎を代表とする二枚貝であり、シジミやアサリ、ハマグリなどでもノロウイルスを保有していることがあります。
また、ノロウイルスに感染した人が調理した汚染された食品でも発症するため、一度の事故における患者数が多いのが特徴です。
ノロウイルスに感染すると1~3日程度で発熱、嘔吐、下痢、腹痛などの症状を生じます。
ノロウイルスによる食中毒と思われる症状がみられた場合は、無理をして職場や学校に行ってしまうと多くの人に感染を拡げてしまうおそれがあります。
病院を受診して医師の許可が出るまで自宅で静養しましょう。また、症状があるときは食品を直接扱う作業をしないことも大切です。
冬は旬を迎える美味しい魚介類が多いですが、生で食べる機会が多い分、食中毒には十分注意が必要です。
出典:厚生労働省労働省食中毒統計資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/04.html
ノロウイルスの感染経路とは?
(1)経口感染
ノロウイルスに汚染された食品を加熱不十分で食べた場合に起こります。
また、ノロウイルスに感染した人が調理したものを食べることによっても二次的に感染します。
(2)接触感染
感染者の糞便や嘔吐物に直接触れたり、感染者が排便後に十分手を洗わずに触れたトイレのドアノブや手すりなどに触れたりすると感染します。
(3)飛沫感染
感染者の嘔吐物が飛散した時場合に、ノロウイルスの含まれた飛沫を吸い込むことで感染します。
(4)空気感染
感染者の糞便や吐物が乾燥すると、ノロウイルスはほこりとともに空中を漂います。これを吸い込むことで感染します。
ノロウイルスによる食中毒の予防方法とは?
・手洗いをしっかり行う。
石鹸を使用して手を洗う、手の脂肪等の汚れが落ち、ウイルスが手指から剥がれやすくなります。トイレの後や帰宅後、食事の前などこまめに丁寧な手洗いを心がけましょう。
<正しい手洗いの方法>
時計や指輪は外して行います。
①流水で手を濡らし、石鹸をつけて手の平をよく擦る
②片方の手の甲と反対の手の平を合わせ、手の甲を擦る(左右入れ替え)
③片方の指先をすぼめ、反対の手の平の上に円を描くように擦りつけ、指先と爪の間を入念に洗う(左右入れ替え)
④両手の平を合わせて指の間を洗う
⑤片方の親指を反対の手で包み、ねじりながら洗う(左右入れ替え)
⑥片方の手首を反対の手で包み、ねじりながた洗う(左右入れ替え)
⑦流水で十分に流し、清潔なタオル等で拭き取る
・調理器具は熱湯で消毒する。
ノロウイルスは、熱に弱いという特徴があるため、調理器具は十分に洗浄した後に85℃以上の熱湯で1分間以上加熱することでウイルスを死滅させることができます。
調理の際も食品の中心温度が85℃~90℃以上で90秒以上加熱することで食品に付着したノロウイルスを死滅させることができます。
・室内の消毒は次亜塩素酸ナトリウムを使う。
ノロウイルスはアルコール抵抗性が強いためアルコール消毒では完全に失活させることができません。消毒の際は家庭用塩素系漂白剤を既定の濃度に薄めて使いましょう。
・家庭内に感染者がいる場合は隔離する。
療養中に使う部屋やトイレ、食器、洗濯物など可能な限り感染者とその家族は別々にして、接触による感染機会を極力減らすことが重要です。
食中毒発生時の嘔吐処理の仕方を知ろう!
施設や学校などでは、突然嘔吐があった場合に食中毒の可能性があると考え、適切に処理する必要があります。感染拡大を防ぐため、処理は最小限の人数で行います。
日頃から突然の嘔吐に備えて処理セットを用意しておくと便利です。ノロウイルスは乾燥すると空中を漂い、感染を拡大させる恐れがあるため、嘔吐物の処理は乾燥しなうちに迅速に行いましょう。
嘔吐物処理セットの中身
・手袋
・エプロン
・マスク
・靴カバー
・ビニール袋
・ペーパータオル
・家庭用塩素系漂白剤(5%次亜塩素酸 ナトリウム)
・ペットボトル(500 ㎖ 2 本)
次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、作り置きしてしまうと日が経つにつれて有効塩素濃度が低下してしまうため、必要な時に必要な分だけ作りましょう。
①窓を開けて換気をする。
②嘔吐物処理セットを用意する。手袋を二重にし、キャップ、エプロン、マスク、シューズカバーを装着する。ビニール袋は二重にして口を開けておく。
③汚物にペーパータオルを被せ、外側から中心部に向けて拭き取る。500mlのペットボトルに次亜塩素酸ナトリウムをキャップ2杯分(約5ml)入れ、水を入れる。
④外側の手袋を袋に入れ、次亜塩素酸ナトリウムを廃棄物が充分に浸る量を入れて、袋の口を結ぶ。
⑤汚物の中心から半径 2mの範囲をペーパータオルで覆い、次亜塩素酸ナトリウムを低い位置から静かに注いで 10 分経過した後外側から中心に向かって拭き取る。
※膝が床につかないように注意する。
※ノロウイルスの消毒に効果的な二酸化塩素を発生させながら嘔吐物を凝固させる凝固剤を使うと処理がし易くなる。
⑥ペーパータオルを次亜塩素酸ナトリウムに浸し、もう一度汚物から半径2mの範囲を外側から中心に向かって拭く。
⑦靴カバー、内側の手袋、エプロン、マスクの順に袋に入れ、次亜塩素酸ナトリウムを廃棄物が充分に浸る量を入れて、袋の口を結ぶ。
※手袋は裏返しながら脱ぎ、 表面には触れないようにする。
⑧処理後速やかに手~肘まで石鹸を付けて 2 回洗浄する。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液(消毒液)を取り扱う際の注意点
・換気を十分に行いながら消毒をする。
・皮膚に対して刺激作用があるため、素手で消毒液に触らない。
・漂白作用があるため、衣類には使用しない。
・金属を腐食させる性質があるため、金属に使用した場合は念入りに水拭きをする。
・使用する場所、物によって適した濃度の消毒液を使う。
(1)ドアノブ、手すりなど感染者が直接触れた場所や物
0.02%(水2.5ℓに対しペットボトルキャップ2杯分)
(2)嘔吐物、便などが直接付着した場所や物
0.1%(水500mlに対しペットボトルキャップ1杯分)
まとめ
冬に多い食中毒であるノロウイルスから自分や家族を守るためには、こまめかつ丁寧な手洗いが大切です。
また、免疫力を高めておくことも食中毒予防のカギとなります。免疫力を高めるために重要なのは毎日の食事です。
身体に不足しがちな栄養素を積極的に補い、栄養バランスの良い食事を摂るようにしましょう。
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