妊娠中にも起こりやすい!?足がつる原因と対処方法
作成日:2022年1月30日
こんにちは!宅食ライフのコラム担当です!
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運動中や眠っている間、突然足に強い痛みを感じた経験がある人は多いのではないでしょうか?
足がつる原因とその予防法、つってしまったときの対処法について知っておきましょう。
目次
足が「つる」とはどんな状態?
「つる」という症状は医学的には「有痛性筋痙攣(ゆうつうせいきんけいれん)」といい、ふくらはぎがつることは、別名「こむら(腓)返り」とも呼ばれます。
激しい運動をする人や長時間の立ち仕事をする人などに多いといわれますが、妊娠中の女性や高齢者にも起こりやすい症状です。
高齢者では慢性化したり、他の病気が原因で足がつっている可能性もあるため注意が必要です。
「つる」仕組みと症状
足がつる詳しいメカニズムはまだわかっていませんが、筋肉が収縮のバランスを崩し、異常な収縮を起こして痙攣するためと考えられています。
ふくらはぎで起こることが多いですが、足の裏や太ももなど、足のどこの部分でもつる可能性はあり、手やお腹など、足以外の部位の筋肉で起こることもあります。
運動中や睡眠中に突然痛みに襲われることが多いですが、日中でも起こります。
通常は数秒から数分で治まりますが、短時間のうちに繰り返したり、症状が治まったあとも筋肉痛のような痛みが残ることもあります。
足がつる原因
足がつる原因にはいろいろなものがあります。日常生活の中で予防できることもあれば、疾患などが原因となっている場合もあります。
・血行不良
体が冷えて血行が悪くなると足がつりやすくなります。冬の寒い時期だけではなく、夏のエアコンにも注意が必要です。
・ミネラルバランスの異常
体内のミネラルバランスが崩れていると、足がつりやすくなる可能性があります。
ナトリウム・カリウム・マグネシウムなどのミネラルは、筋肉の収縮を調整する働きがあり、嘔吐や下痢、多量の発汗などによってこれらのミネラルが体外に排泄されることで、体内のミネラルバランスが崩れることがあります。
嘔吐や下痢などの症状が継続したり、熱中症のリスクが高いような環境下では、スポーツドリンクや経口補水液を利用して、水分だけではなくミネラルの補給にも配慮しましょう。
・脱水
脱水によっても体内のミネラルバランスが崩れたり、血流が悪くなることがあります。
特に運動をして汗をかいたり、体調不良などがなくても、日ごろからこまめな水分補給は大切です。
・筋肉への負荷
急に激しい運動をしたり筋力の低下や筋肉量の減少がある場合は、足がつりやすいと考えられています。
特に高齢者では筋肉量が減少していたり、日常的な運動量も減少してることで筋肉疲労が生じやすい傾向があります。
若い人や日常的に運動をしている人でも、ウォーミングアップが不十分だったり、筋肉疲労や体調不良時に筋肉に急に強い負荷がかかるとつることがあります。
・妊娠
妊娠中には足がつりやすくなることがあります。
特に妊娠後期には、大きくなった子宮が足の静脈を圧迫したり、ホルモンバランスの変化によって血流が悪くなることが要因と考えられています。
また胎児の成長に伴って血液の量が増えてミネラルバランスが変化することで筋肉の痙攣がおこりやすくなるとも考えられています。
中には疾患によって足がつりやすくなっている場合もあるため、頻繁に足がつる場合は主治医に相談しましょう。
・疾患
病気が原因で足がつることがあります。
糖尿病、脊柱管狭窄症、閉そく性動脈硬化症、椎間板ヘルニア、腎疾患、脳梗塞、下肢静脈瘤などの疾患によって足がつりやすくなることが知られています。
これらの病気が原因の場合は、足がつる他にも症状がみられることがあるため、気になる場合は早めに医療機関を受診しましょう。
足がつったときの対処方法
足がつったときは急に強い痛みが生じるため、全身に力が入りがちですが、ゆっくりと呼吸をして全身の力を抜くようにこころがけ、痛みが治まってきたらゆっくりと動きましょう。
ストレッチをする
つっている筋肉は強く縮んでいる状態なので、つっている筋肉をゆっくりと伸ばすことがポイントです。
・ふくらはぎがつったとき
足をのばした状態で座り、つま先を上に向けてかかとの角度が直角になるようにしながら、ひざの裏を床につけるようにゆっくりと伸ばします。
手でつま先をつかめる人は、つま先を体側に引き寄せるようにして伸ばしましょう。
壁に足の裏をつけて、足の裏で壁を押すようにしてもふくらはぎが伸ばせます。痛みが治まるまで、ゆっくりと伸ばしましょう。
・すね(脛)がつったとき
足をのばした状態で座り、つま先を前方に倒すようにしてすねの筋肉を伸ばします。
またはいすに浅く座り、伸ばしたい方の足を少し後ろに引いて、足の甲を床につけます。すねが伸びるようにゆっくりと体重をかけましょう。
薬を飲む
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬は、筋肉の急な痙攣を鎮める作用があり、足がつったときに効果のある漢方薬です。
つってから飲んでも比較的即効性があり、予兆を感じた場合は予防的に服用しても効果が期待できます。
ドラッグストアなどで市販されているので購入が可能ですが、持病や常用している薬がある場合には、かかりつけの医師や薬剤師に相談してから使用するようにしましょう。
また、芍薬甘草湯を飲んでも改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。
足がつるのを予防する方法
足がつるのを予防するために、日常生活の中でできることがあります。
日常生活で気をつけるポイント
・冷やさない
体が冷えて血流が悪くなっていると足がつりやすくなります。入浴はシャワーではなく湯船につかって全身を温めましょう。
足先に冷えを感じる人は足湯も効果的です。寒い季節は寝る前にあらかじめ足元に湯たんぽを入れておくと、睡眠中も足先を保温することができます。
・水分補給
季節にかかわらず、日中からこまめな水分補給をこころがけましょう。
多量の発汗があったときにはスポーツドリンクや経口補水液、寒いときには白湯などの温かい飲み物など環境によって飲料を変えることも効果的です。
・筋力の維持
日常生活に適度な運動を取り入れましょう。特別なスポーツでなくても歩く機会を増やしたり、室内でできる筋トレだけでも効果は期待できます。
筋肉疲労を残さないよう、急激に激しい運動をしたり、1回にやり過ぎないように注意しましょう。
・足のストレッチをする
階段や踏み台、いすなど30~50㎝くらいの高さのものに片足をのせます。無理のない高さのものを使いましょう。
足をのせていない(床についている)方の足のふくらはぎとひざの裏を伸ばすように、前方に体重を移動します。
伸ばしている方の足のかかとが浮かないようにしっかりと床につけましょう。
バランスがとりにくい場合は、転ばないよう何かにつかまって行ってください。お風呂上りや就寝前に行うと効果的です。
足がつるのを予防するために必要な栄養
・タンパク質
筋力を維持するためにタンパク質は欠かせない栄養素です。肉や魚、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品などは良質のタンパク質を含む食品です。
これらの食品を毎食摂ることをこころがけましょう。
・ビタミンB1
ビタミンB1は筋肉疲労を回復するために必要なビタミンです。
激しい運動によって疲労物質が作られますが、ビタミンB1は疲労物質を代謝し、蓄積しないようにする働きがあります。
・カリウム
体内のイオンバランスを整えるために必要であり、神経伝達にもかかわっています。
野菜や果物に広く含まれていますが、加熱せず生のまま食べることで効率よく摂取できます。
・マグネシウムとカルシウム
マグネシウムとカルシウムはお互いにバランスをとって筋肉の収縮を制御しています
。マグネシウムはナッツ類や大豆・大豆製品、カルシウムは牛乳・乳製品や大豆・大豆製品に多く含まれています。
・タウリン
タウリンは筋肉疲労や筋肉の摩耗の原因となる老廃物の除去を助けて、筋肉細胞のダメージを軽減する効果があるアミノ酸です。
栄養ドリンクなどにも配合される成分のひとつで、食品ではイカやタコに多く含まれています。
『足がつる』原因のまとめ
足がつるのは、筋肉が収縮のバランスを崩して痙攣している状態です。足だけではなく、体の他の部位がつることもあります。
主な原因は血行不良や体内のミネラルバランス異常、筋力の低下などがありますが、疾患が原因となっている場合もあります。
日ごろからできる予防対策は、冷えの予防やこまめな水分補給、適度な運動、栄養バランスの良い食事などがあります。
筋力の維持にはタンパク質の摂取が欠かせません。
一般的には体重あたり1~1.5g程度ののタンパク質を摂取することが目安とされていますが、持病によってはタンパク質の摂取量に注意が必要な場合もあるので、かかりつけの医師や管理栄養士の指導に従いましょう。
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