いびきの原因と対策~知らないのは自分だけかも
作成日:2022年4月6日
こんにちは!宅食ライフのコラム担当です!
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眠っている間のいびきに本人は気づいていないことも多く、誰かに指摘されて初めて気づくことがあります。
いびきは睡眠の妨げとなるだけではなく、疾患の原因となる可能性もあります。
自分でもできるいびきの対策をご紹介します。
いびきとは
いびきとは、睡眠中に鼻やのどが狭くなり、呼吸に伴って出る音のことです。
いびきをかいていると「よく眠っている」と誤解されることがありますが、実はよく眠れていない可能性もあります。
いびきの起こる仕組み
いびきは睡眠中に狭くなった気道を空気が通るときに生じる気道壁の振動音です。
健康な人でも仰向けに寝ると、のどの奥にある軟口蓋や口蓋垂(のどちんこ)、舌根、喉頭蓋などが重力で下方に落ちます。
入眠すると筋肉の活動が低下してさらに上気道が狭くなり、いびきをかきます。
軟口蓋や舌根などが完全に沈み込んで上気道がふさがれると無呼吸の状態が生じます。
無呼吸の状態を何度も繰り返すことで睡眠の質が低下したり、他の疾患を招く可能性があります。
いびきの原因
・肥満、二重あご
肥満はいびきの原因となります。
特に首の周りに脂肪がついている場合、舌を支える首の周りの筋肉が衰え、睡眠中に舌が落ちて気道を狭くする可能性があります。
・あごが小さい
日本人はもともと下あごが小さく後退しているため、舌根が落ち込みやすく、いびきをかきやすい骨格と考えられています。
・男性、閉経後の女性
ホルモンの影響によって、女性に比べると男性の方がいびきをかく人が多いのですが、閉経など女性ホルモンの変化によって、女性でもいびきをかく人が増える傾向があります。
・扁桃肥大、アデノイド肥大
子どものいびきの原因として多くみられます。
口蓋扁桃や、上咽頭にあるリンパ組織であるアデノイドは成長によって肥大します。
2~3歳ころに大きくなり始め、6~7歳で最も大きくなり、その後は縮小していきますが、口蓋扁桃やアデノイドが肥大したときにいびきをかくことがあり、慢性的な睡眠不足や睡眠の無呼吸などを起こす可能性があります。
・鼻づまり
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻ポリープ、鼻中隔湾曲症、アレルギー性鼻炎などの疾患によって鼻がつまると口呼吸となっていびきをかきやすくなります。
・アルコール
アルコールによって筋肉が弛緩して、舌が落ち込むことで上気道が閉鎖しやすくなります。
・睡眠薬
睡眠薬の種類によってはアルコール摂取後と同様に筋肉を弛緩させる作用があり、上気道が閉鎖しやすくなることがあります。
・タバコ
喫煙は血流を阻害して鼻やのどの粘膜に炎症やむくみを引き起こし、上気道を狭くする原因となります。
喫煙者は非喫煙者の約2倍の確率でいびきをかき、睡眠時無呼吸症候群に罹患するリスクは約4.4倍に高まるといわています。
・加齢
加齢によってのどの周囲の筋肉が弛緩し、いびきをかきやすくなる可能性があります。
いびきの種類
・単純性いびき
一過性のいびきで、病的な原因によるものではない場合は単純性いびきと呼ばれます。
多くは疲労や飲酒、鼻づまりなどが原因で引き起こされるいびきで、それらの原因が取り除かれればいびきは改善されます。
・上気道抵抗症候群
睡眠時無呼吸症候群の軽症型で、習慣的にいびきの症状がある場合を指します。
睡眠中に上気道が狭くなり、強い力で呼吸するために睡眠が分断されることがあり、睡眠の質が低下します。
日中に眠気を生じることがあり、仕事や運転などに悪影響を及ぼす可能性があるため、医療機関を早めに受診しましょう。
・睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠中に低呼吸または無呼吸が生じて、体内が低酸素の状態になります。
放置すると症状が悪化しさまざまな疾患を合併する可能性があるため、早期に受診して適切な治療を受けましょう。
睡眠時無呼吸症候群のいびきには、いびきに強弱がある、息が止まる時間がある、仰向けになるといびきが大きくなる、朝までいびきが続く、などの特徴があります。
いびきの対策
単純性いびきは生活習慣を見直すことで改善できる場合があります。セルフケアで改善がみられない場合や、日中に眠気が出たり集中力が低下するなど、生活に支障がある場合は医療機関を受診しましょう。
いびき改善のセルフケア
・適正体重を保つ
肥満は舌や喉にも脂肪がつき上気道を狭くするため、いびきをかく原因のひとつとなります。
肥満は睡眠時無呼吸症候群のほかにも、さまざまな疾患を引き起こす可能性が高くなるため、適正体重を維持しましょう。
・うつ伏せや横向きで寝る
仰向けで寝ることで舌が重力によって落ちてしまうことが原因のひとつであるため、うつ伏せで寝ることで舌が落ちにくくなり、喉の閉鎖が緩和されると考えられます。
また胸が圧迫されることで横隔膜が自然と下がって腹式呼吸となり、呼吸が楽になります。
同様に横向きで寝ると気道が確保されて呼吸がしやすくなります。
肥満や扁桃腺肥大の方には横向きで寝ることが推奨されています。
・枕を変える
枕が高すぎるといびきをかくことがあります。
枕は頭だけではなく、肩の上部まで乗るようにするのがよい使い方といわれます。
寝たときにも脊柱が自然なS字になるのが理想的で、首と寝具の間にできるすき間を埋める高さが必要です。
適した枕の高さには個人差があるので、実際に寝て試しながら選ぶとよいでしょう。
・寝酒はやめる
アルコールを飲んで眠ると、上気道を広げる筋肉が緩んだり、口呼吸になりやすいためいびきをかきやすくなります。
また鼻や上気道が狭くなるため呼吸が遮られて無呼吸がおこりやすくなり、さらにアルコールの影響によって脳の呼吸中枢の活動が低下するため無呼吸が悪化しやすくなります。
・舌の運動
舌の筋肉を鍛えることでいびきを改善できることがあります。舌を前後上下に動かす運動です。
1.舌を限界まで前に突き出すようにして15秒間維持し、元に戻します。
2.舌を上あごに強く押し付けるようにして15秒間維持した後、同様に下あごに強く押し付けるようにして15秒間維持し、元に戻します。
これを2回1セットとして朝と夜に実践してみましょう。
いびきの治療
いびきを治療する前段階として、鼻づまりがある場合は鼻づまりの治療をします。
鼻づまりがない場合や、鼻づまりを解消してもいびきが改善しない場合には睡眠時の呼吸を検査し、睡眠時無呼吸症候群が診断された場合に治療に移行します。
・マウスピース
軽度のいびきの場合は、眠っている間にマウスピースを装着することで改善が期待できます。
マウスピースの装着によって、寝ている間に下あごが数ミリ前に出ます。
それによって舌根が引き上げられて気道が横に広がり、呼吸がしやすくなっていびきが緩和されます。
葉に固定するため20本程度の歯があることが必要ですが、保険診療で作成することが可能です。
・CPAP(シーパップ:持続陽圧換気)療法
呼吸装置を装着して、寝ている間に鼻から空気を送り込むことでいびきの症状を緩和します。
空気を送るマスクにはいくつかの種類がありますが、慣れるまでは違和感を感じる人も多く、症状によっても適したタイプが異なります。
まとめ
いびきは睡眠中に鼻やのどの空気の通り道が狭くなることで、呼吸によって生じる振動音です。
いびきはいろいろな原因によって生じ、生活習慣を見直すことで改善できることもありますが、睡眠時無呼吸症候群には他の疾患を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
いびきの原因のひとつには肥満があります。
肥満はいびきだけではなく、さまざまな疾患を引き起こす可能性があるため、適正体重を維持できるように生活習慣や食習慣を見直してみましょう。
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