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喘息にご用心!冬の冷え込みで急増!?

作成日:2021年12月28日

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喘息にご用心!冬の冷え込みで急増!?

喘息は、ヒューヒュー、ゼイゼイなどの呼吸音(喘鳴)を伴う呼吸困難、咳などの発作が反復して起こる病気です。

喘息は急激な気温の変化が発作のきっかけとなりやすく、季節の変わり目は特に注意が必要です。このページでは、喘息の原因や治療法などについて解説します。

喘息について

喘息は時間帯や季節の影響を受けやすく、季節の変わり目には喘息が悪化しやすくなる傾向があります。

喘息を持っている人は、空気の通り道である気道が慢性的に炎症を起こしているため、健康な人よりも気道が狭くなっています。

そこに気温差など何らかの刺激が加わると激しい咳や息苦しさ、呼吸困難などの症状が生じます。

喘息は一般的に、「環境アレルゲンに対するアレルギー反応がみられるアトピー型」と「アレルギー反応がみられない非アトピー型」に分類することができます。

小児喘息の場合はアトピー型であることが多い一方、大人になってから発症する場合は子どもの時に発症する人よりも非アトピー型が多くなります。

高齢者の喘息は、大人になってから発症しているケースが多く、たばこの煙や大気汚染物質、風邪などの呼吸器感染症、ストレスや疲労、気候の変化などが発症の原因となっています。

また、高齢者の場合は合併症を抱えていることも多く、様々な要因が複雑に関係していることもあります。

喘息は重症化すると死亡することもあり、成人の喘息死亡患者のうち90%近くが60歳以上の高齢者と言われています。

気になる症状がある場合は、早めに呼吸器内科のある病院を受診しましょう。

喘息を誘発する要因

・ダニ、ハウスダスト
・ペットの毛
・花粉
・タバコ
・花粉
・風邪、インフルエンザなどの感染症
・運動
・疲労
・ストレス
・気温、気圧の変化
・肥満

など

喘息発作は夜から明け方にかけて起こりやすい?

喘息の発作は特に夜から明け方にかけて起こりやすいという特徴があります。

その理由には、夜と明け方の気温差によるものや、人が動く時間に舞い上がっていた埃やダニが寝静まった頃に下に落ちてきて吸い込みやすくなる状況になるから、などが考えられています。

また、睡眠中には自律神経が切り替わったりホルモンのバランスが変化したりすることも、喘息が夜から明け方にかけて起こりやすくなる原因と言われています。

喘息の治療方法とは?

現在の医療では、喘息を根本から治すことができる治療法は確立されていません。

しかし、薬物による治療を継続することで健康な方と同じように生活することが可能となります。

喘息の治療で最も重要となるのは発作の予防です。成人の喘息では吸入ステロイド薬が第一選択と考えられています。

ステロイドには炎症を抑える作用や、免疫の働きを弱める作用があり、気管支の炎症を鎮めることで喘息の症状が出にくくなります。

ステロイドは長時間内服し続けると副作用がある薬ですが、吸入ステロイド薬の場合は内服薬に比べて極めて少ない量であるため、長期間続けても副作用はほとんどないことが明らかとなっています。

吸入器はボタンを指で押して薬を噴射させると同時に薬を深く吸い込む必要があります。

指の力が不十分でボタンが押せない場合や、吸入のタイミングを合わせることが難しい場合には、補助具を使用することができます。

必要な場合は主治医に相談しましょう。

苦しくて横になれないほどの強い発作が起きた時には基本的に入院による治療が勧められます。

年々減少傾向にあるものの喘息は重篤な発作が起こると呼吸困難で死亡することもある病気です。

発作時の薬物療法を行っても効果がない場合には救急搬送を視野に入れる必要があります。

「咳喘息」とは?

咳喘息は慢性的に咳だけが続く病気です。気管支喘息同様に気道が様々な刺激に対して過敏に反応して炎症や咳発作が引き起こされます。

風邪をひいたあとに2~3週間以上咳だけが残り、風邪薬や咳止めを飲んでも効果がほとんどない場合は咳喘息の疑いがあります。

アレルギー体質の人に多く発症する傾向があり、近年患者が増加しています。

咳喘息は喘息の一歩手前の状態と考えられており、治療をせずに放置してしまうと約3~4割が喘息へ移行すると言われています。

治療は気管支喘息同様に吸入ステロイド薬が中心です。

治療が遅れると完治が難しくなり、人によって再発を繰り返したり、持続的に治療を要したりする場合があります。

喘息をコントロールするには

・発作が出ていない時でも治療を継続する。

喘息は自覚症状があってもなくても毎日継続して治療を行う必要がある病気です。自己判断で治療を中止してしまうと、症状が悪化したり、再発したりする可能性があります。

・体温を一定に保つようにする。

気温の変化が発作を誘発するため、体温を一定に保てるようエアコンの温度を一定にコントロールし、室外との温度差が5℃以上とならないようにしましょう。

エアコンのフィルターには喘息発作を誘発する埃やカビが発生しやすいため注意が必要です。

外出時は気温の変化に対応できるようカーディガンなどを1枚用意し、衣類で体温を調節しましょう。

また、冷気が気道を刺激することもあるため、外へ出る時はマスクの着用が発作予防に効果的です。

・こまめに掃除をする。

ダニやハウスダストも喘息発作が起きる原因となるため、こまめに換気、掃除をしましょう。特に絨毯や布製品はダニの温床となりやすいです。

また、寝具は室内で最もダニが多いため、定期的に丸洗いをし、布団乾燥機を使用することをおすすめします。

ダニを死滅させたら、残ったダニの死骸や糞は掃除機で吸い取る必要があります。羽毛布団など自宅で洗えないものはクリーニングを利用しましょう。

マットレスは定期的に片側を上げておき、底面に湿度が籠らないようにします。

・ストレスを溜め込まない。

ストレスがたまると、ホルモンのバランスが崩れやすくなり、喘息の症状が出やすくなると考えられています。

自分に合ったストレス発散方法を見つけ、ストレスをため過ぎないようにしましょう。

・ピークフローメーターを活用する。

ピークフローメーターとは、呼吸機能を測定する器具であり、毎日測定することで気道の状態を把握することができます。

喘息が起こっていると、気道が狭くなって空気が流れにくくなるため、値は標準よりも低くなります。

これにより、喘息の悪化が早いうちに分かるため、前もって適切な対処をすることができます。

また、測定した値を記録しておき、医師に見せることで治療にも役立てることができます。

・禁煙する。

たばこを吸う習慣がある人は禁煙が必要です。また、受動喫煙も喘息の悪化に繋がります。

なるべく分煙されている場所を選んでたばこの煙に近づかないようにしましょう。

喘息に関するまとめ

寒くなってくると冷気が気道を刺激し、喘息発作が起こりやすくなります。

高齢者の喘息では、呼吸器系や心臓の病気を合併していることもあり、治療のコントロールが難しい場合があります。

主治医と相談しながら自分に合った方法で喘息と付き合っていきましょう。

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この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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