アルコール消毒による手荒れにも!冬のハンドケア
作成日:2022年1月30日
こんにちは!宅食ライフのコラム担当です!
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冬は空気の乾燥によって手のトラブルが起きやすい季節ですが、近年はそれに加え、感染予防のために手洗いや消毒の回数も増えており、手肌のトラブルが悪化しやすい環境にあるといえます。
冬でもきれいな手肌を維持するために、適切なハンドケアについて知っておきましょう。
目次
どうして冬に手が荒れるのか?
冬は気温が下がり湿度も低いことで肌が乾燥します。特に手は外気の刺激を受けやすく、皮膚のトラブルが起こりやすい状態になっています。
手荒れの原因
健康な皮膚は、皮膚表面の角層にバリア機能があります。
角質細胞の隙間を細胞間脂質が埋めていて、皮膚の表面を皮脂膜がおおい水分の蒸発を防いでいます。
また天然保湿因子も十分に存在しており、水分を保持する機能が保たれています。
乾燥した皮膚では角質細胞が剥がれてすき間ができるため水分が蒸発しやすく、皮脂膜や天然保湿因子が減少した状態となっています。
皮膚のバリア機能が失われ、内側から水分が逃げてしまうため、乾燥が進行します。
外からの刺激を受けやすい状態となっているため、皮膚トラブルが起こりやすくなります。
手洗いと手荒れ予防
感染予防のために手洗いは欠かせません。近年は手洗いや消毒の回数が増えていることで、職業や年齢にかかわらず手荒れに悩む人が増えています。
手洗い・アルコール消毒による手荒れの原因
石けんやハンドソープの洗浄成分は病原菌の除去に有効ですが、皮膚表面の皮脂膜まで洗い流してしまうため、皮膚のバリア機能を低下させてしまいます。
同様にアルコール消毒も病原体を不活化する効果があり感染予防に有効ですが、アルコールには強い脱脂作用があり、さらにアルコールが皮膚表面から揮発するときには水分を奪うため、皮膚が乾燥します。
手洗いやアルコール消毒を繰り返し、バリア機能が低下して敏感になった皮膚にとって、石けんやハンドソープ、アルコール消毒剤自体が刺激となって炎症を引き起こすという悪循環となることがあります。
手洗いとアルコール消毒の使い分け
厚生労働省でも一般的な感染対策としては、正しい手洗いのあとのアルコール消毒は不要であり、流水による手洗いができない場合にアルコール消毒をすることを勧めています。
水が使える場面では石けんやハンドソープを使って適切に手洗いをし、水が使えない場所では、手の汚れの程度によっておしぼりなどで手についた汚れを拭きとってからアルコール消毒をしましょう。
不特定多数の人の多い場所や社会的に感染症のリスクが高くなっているとき、身近に感染症による体調不良の人がいる場合など感染のリスクが高い場面では、石けんやハンドソープによる手洗いに加えてアルコール消毒をすることで、より高い予防効果が期待できます。
その時々の状況によって、流水による手洗い・アルコール消毒・手洗い+アルコール消毒を使い分けるようにしましょう。
ハンドケア
手荒れがひどくなる前に、日常的なケアを習慣にして手荒れを予防しましょう。
ハンドクリームに含まれる成分の種類
市販されているハンドクリームにもいろいろな商品があり、配合されている成分によって特徴があります。
ハンドクリームはこまめに、継続して使うことが重要です。商品によって使用感もさまざまなので、自分が使いやすいものを選ぶようにしましょう。
日中はべたつきの少ないジェルタイプ、夜はしっかりとしたクリームなど、使い分けるのもよいでしょう。
・ワセリン
皮膚の表面に油脂性の膜を作って、水分の蒸発を防ぎます。
刺激が少なく保湿効果が高いので、子どもや高齢者にも適した保湿剤ですがべたつきが残るため、家事や仕事などの作業中には使いにくいことがあります。
・尿素剤
尿素には体内の水分を角質層に取り込んで、角質の硬くなった部分をやわらかくする効果があります。
保湿効果が高くべたつきも少ないのですが、傷や炎症のある部分に塗ると刺激や痛みがあります。
・ヘパリン類似物質
角質の水分含有量を増やし、血行をよくする働きがあります。
保湿効果が高く伸びがよいので使いやすいものが多く、小さな子どもから高齢者まで広く使用できます。
・セラミド
角質の水分保持に重要な細胞間脂質物質の一種で、皮膚に柔軟性を与えます。
他にもビタミンEやC、ヒアルロン酸などの有効成分や、リラックス効果のある香りのついたものなど、さまざまなハンドクリームが販売されています。
配合されている成分や香料などによってアレルギー反応が発生する可能性もあるため、皮膚に刺激や異常を感じた場合は使用を中止し、ハンドクリームを持参して皮膚科を受診しましょう。
ハンドクリームの使い方
手洗いの後はしっかりと水分を拭きとることも大切で、特に指の間などは水分が残りがちなのでていねいに拭きましょう。
手洗いのたびにハンドクリームを塗ることが有効なので、手を洗う場所にハンドクリームを置いておくのも効果的です。
使用するハンドクリームの量は手の大きさによって異なりますが、少なすぎると手指の全体にいきわたらず、摩擦が生じて逆効果となることがあります。
自分の手に合った適量のハンドクリームを手のひらまたは手の甲にとったら、手を包み込むようにしながら全体にのばしましょう。
指も1本ずつていねいに塗り、指の付け根から指先までクルクルと円を描くようにマッサージしながら塗りましょう。
指先の爪まわりにもハンドクリームをしっかりと塗りこむことで角質がやわらかくなり、ささくれなどの予防や改善も期待できます。
自分でできる手のスペシャルケア
毎日のケアに加え、手荒れの状態に応じてスペシャルケアも試してみましょう。
ハンドクリームはいつも使っているもので大丈夫ですが、いつもとは違うものを使ってみるものよいでしょう。
スペシャルケアを試しても改善がみられない場合には、皮膚科を受診することも検討しましょう。
・ホットパック
最初に手に化粧水を塗っておきます。ハンドクリームを塗ったらビニールの手袋を着けるか、ビニール袋に手を入れて手首を輪ゴムで止めます。
上からホットタオルで手を包むように巻いて、タオルが冷えるまでそのまま放置しましょう。
・ナイトケア
入浴後、手に化粧水を塗ってからハンドクリームを塗り、綿や絹の手袋を着けて寝ましょう。
眠っている間に外してしまい朝まで着けていなくても、効果は期待できます。手袋は何枚か用意しておき、毎回清潔なものを使うようにしましょう。
手湿疹とは
手湿疹は「慢性刺激性接触皮膚炎」という、手のひらや甲、指などに赤みのある腫れや水疱ができ、かゆみやひび割れといった症状があらわれる手の皮膚疾患のことです。
特に水や洗剤、紙や布などに触れる機会が多いと、手指の皮膚表面の皮脂膜が減少し、皮膚のバリア機能が低下して湿疹を生じます。
症状には乾燥型と湿潤型があり、秋冬は乾燥型が多く表皮がむけたり、ひびやあかぎれを伴うこともあります。
皮膚科での治療
手湿疹の状態になってしまうと、セルフケアでの改善は困難となります。皮膚科を受診し、適切な治療を受けましょう。
皮膚科での治療は、発症や悪化の原因となっている物質を特定し、それを避けたうえで保湿剤で皮膚を保護します。
保湿剤にはワセリンや尿素製剤、ヘパリン類似物質などがあり、症状に応じて処方されます。
特に炎症が強い場合は、ステロイド外用薬が処方されることがあり、炎症の程度に応じたステロイド外用薬が用いられます。
かゆみが強い場合には、抗アレルギー薬の内服薬が処方されることもあります。
まとめ
手荒れは乾燥によって皮膚のバリア機能が失われることでおこります。
石けんやハンドソープを使った手洗いやアルコール手指消毒は感染予防の対策として重要ですが、手荒れを引き起こす要因ともなります。
ハンドクリームによるセルフケアは、手荒れがひどくなる前に、手を洗うごとにこまめに塗ることが大切です。
セルフケアで改善せず手湿疹の状態になってしまった場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
手に冷えを感じる人は、血流が悪くなっていることで手指に十分な栄養がいきわたらず、皮膚の新陳代謝が低下している可能性もあります。
食事のバランスはもちろん、ビタミンEやビタミンCなど血流を促進する効果のある栄養素や、ビタミンAや亜鉛、タンパク質など皮膚の新陳代謝に欠かせない栄養素なども積極的に摂るようにしましょう。
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